- 【全国銘菓:長崎県】茂一〇香本家 『長崎 桃かすてら』
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2019.03.01 Friday
今日から3月!
もうすぐひな祭りですね。
長崎では、女の子が初節句を迎えるお家で、こんなお菓子が内祝いの品として
親戚や知人に贈られるそうです。
『桃かすてら』です!
箱から出て来たのは、いかにもお目出度そうな桃の形のカステラ。
中国の吉祥文様に見られるような、エキゾチックな桃ですね。
さすが長崎!
桃は長寿を象徴する縁起物。
近頃は、初節句以外にも、出産祝いにお宮参り、婚礼などのお祝い事にも
用いられるそうです。
観光客にも人気だそうで、今では年中買うことが出来るお店もあるのだとか。
晴れの日にふさわしい、華やかで愛らしい姿に
思わず笑顔になってしまう、桃かすてら。
本体のかすてらは、しっかりと玉子の味がして美味しいです!
そこにたっぷりと砂糖衣を施して、ほわっとピンクに染めて桃にしてあります。
葉っぱは白あん製。
砂糖衣が甘ーいので、大人はブラックコーヒー片手に頂くのがおすすめです。
長崎ならではの、この伝統菓子、まだ数年前に知ったばかりなのですが、
この春らしい色合いもあってか、春が近づくと恋しくなります。
今年も食べられて良かった!
そういえば、中国っぽい桃かすてらを眺めているうちに
思い出したことがあります。
昔、名古屋の会社で働いていたのですが、その頃、駅の地下街に
果物屋さんがありました。
店の片隅には、ちょっと珍しい南国の果物やあまり見かけない品種の果物が
並ぶ小さなケースがあって、通りすがりにチラリとそれを覗くのが楽しみでした。
当然、ちょっぴり高価なものばかりなので、大きな仕事が終わった時などに
自分へのご褒美として、ちょいちょい買って帰っては、
贅沢気分を味わっていました。
当時はまだ珍しかった、スターフルーツにドラゴンフルーツ、チェリモヤやら、
大きくて立派なマンゴーやあけび、ガーネットみたいな美しい柘榴、
綺麗な品種名のプラムなどなど・・・。
ある日、そのケースに並んだ、ぺたんこな形の不思議な果物。
近くでよく見てみると、それは桃でした。
『蟠桃』という品種で、一見桃とは思えない平べったい形をしています。
蟠桃といえば、楊貴妃の大好物で、西遊記の孫悟空が口にして
不老長寿になったという、伝説の桃。
これは食べてみたい!と、わくわくしながら買って帰ったのでした。
食べてみると、実がしっかりしつつもジューシーで濃厚な味わい。
でも、酸味もある、なかなかに美味しい桃でした。
希少種ということでしたが、あれから再びこの桃を目にすることはいまだ無く、
もう一度食べてみたいなぁと思っています。
長崎県長崎市茂木町1805
TEL : 095-836-1919
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